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よく診る病気
梅雨は注意―マラセチア皮膚炎
2011-06-02 14:49:42
湿度が高くなると、ワンちゃんの皮膚トラブルが目立ちます。
原因はさまざまですが、マラセチアというカビ(真菌)の一種が増えすぎることも原因の一つとなります。

マラセチアは健康な皮膚にもいる「常在菌」ですが、何らかの理由で皮脂分泌が多くなったり(脂漏と呼ばれます)、アトピーやほかの皮膚炎などで皮膚の抵抗力が弱まると異常増殖し、皮膚炎を起こしたり、悪化させたりします。

特に皮脂を好むマラセチアは、わきの下や内また、指の間、耳などで増殖して炎症を起こし、かゆみなどのもとになります。
また、やはり常在菌であるブドウ球菌という細菌がこのマラセチア菌による皮膚炎の悪化に関与しているとも考えられています。

☆どんな症状?

強い赤み、かゆみを特徴とし、皮膚のべたべた感や、独特のにおいがする脂っぽいフケを伴います。
長期にわたってくると、皮膚が黒ずんだり、表面にコケが生えたようになったり、毛が抜けたりする場合があります。

☆治療はどうするの?

異常増殖したマラセチアを放っておくと、皮脂を栄養としてさらに増え続け皮膚炎が悪化します。
そこで増えすぎたマラセチアを減らすとともに、過剰に分泌された皮脂を取り除くために、薬用シャンプーなどの外用療法と、必要に応じて飲み薬の投与を行います。